美的数学のすすめ

初等整数論のうち、平方剰余の相互法則の意味を当面の目標としたいと思います。ゆくゆくは、ガウス和、円分体論まで到達したいです。

円分多項式

大学への数学-再び-

ここまでで一区切りついたので、これまでのまとめをしたいと思います。いくつか説明が漏れているところもありまし、ここまでのの話が、この後どのように一般化されたのかについても説明できると思います。 \(x^{n}-1\)の因数分解 このシリーズは大学への数学…

円分多項式の分解法則とmodの交換

\(p\)と\(q\)を素数とします。このとき、 円分多項式\(\Phi_{q}(x)\)の\(\bmod{p}\)での分解 と \(p\)の\( (\mathbb{Z}/q\mathbb{Z})^{\times}\)の中での位数 が関連していることを説明しました。どういうわけか、modが交換されています。 円分多項式のmod p…

円分多項式のmod pにおける因数分解

今回は、円分多項式が\(\bmod{p}\)でどのように因数分解されるか考えます。一般的に整数係数多項式は整数係数多項式上既約(これ以上因数分解できない)場合でも、\(\bmod{p}\)をすると因数分解できるときがあります。 たとえば、\( x^{2}+1 \) は整数係数多…

x^n-1の因数分解

さて、前々回、前回からの問題の回答です。。 7次の円分多項式の既約性 - 美的数学のすすめ 7次の円分多項式の既約性 - 美的数学のすすめ 問題は、 多項式 \[ x^{n}-1\] を整数係数多項式の中で因数分解したときの、因子の数を求めよというものでした。 \(n\…

7次の円分多項式の既約性

今日は、前回の問題の続きです。前回の問題とは、 多項式 \[ x^{n}-1\] を整数係数多項式の中で因数分解せよ でした。 今日は、\(n=7\)のとき、\(x^{7}-1=(x-1)(x^{6}+x^{5}+ x^{4}+x^{3}+ x^{2}+x+1)\)のうちの、\(x^{6}+x^{5}+ x^{4}+x^{3}+ x^{2}+x+1\)が…

大学への数学

もう20年以上も昔、高校生だったころ、「大学への数学」という月刊誌を愛読していた。それこそ、一文字も読み漏らすまいと、1ページ目から最終ページまで穴が開くほど眺めていた。当時、数学は好きであったが、物理の方がもっと好きだった。だっから、自分が…